Covers shown: LP1978, CD1999, LP1976 & CD2011
ザ・スリーパー・ウェイクス(1978年)

••• Amazon.co.jpで買う

モーガン・バンドによるアルバム(1973年録音)

英国:チェリー・レッド・レコード A RED 1
「ブラウン・アウト」として再リリース 米国:Passport 1006
1999年にCDにて再リリース
英国:エンジェル・エアー・レコード SJPCD049
2011年に日本でベルアンテイークから
再リリースされたもの(111846)。
(カバーはオリジナルLPの見開き式ジャケットのレプリカ)

1. フイアー・イン・ザ・ヘッド
2. ザ・スリーパ・ウェイクス
3. ザ・ライト
4. ファット・イズーイズ・ファット

ティム・スタッフェル:歌、リブレッティ、ギター
ボブ・サプセッド:フレットレス・バス
モーリス・ベーコン:ドラム、パーカッション

モーガン・バンドによる2番目の、そして最後の作品となった
アルバムだ。1作目と同様、レコーディングは、ローマにある
ハイテクなRCAスタジオで行われた。このスタジオは、ニーノ・
ロタがフェリーニの映画のサントラを録音したところでもある。
したがって、このスタジオでは、稀少かつ珍妙な楽器を保有
していることを誇りにしている。たとえば、1930年製、ネオ
・バヒスタイン電子グランドピアノなどである(おそらく世界で
最初の電子ピアノだろう)。「ブラウン・アウト」という
オリジナルのタイトルが意味するところは(主にアメリカでだが
)ある区域の一部分だけが停電することを言う。しかし、
ジャケットの写真では、このブラウン・アウトに独自の解釈を加
えたものを載せてみた---ムーニング(訳注:乗り物の窓
からおしりを見せるイタズラのこと)である。RCAはこの
アイディアが面白いとは思わなかったようだ。曲の方も、実験的
ではあるが、1作目よりもパワフルに訴
えかけるものとなっていたが、いかんせん、RCAの予想
していたものとはかけ離れていたようだ。結局、このアルバムが
リリースされることはなかった。「ファット・イズーイズ・ファッ
ト」の曲の長さは19分。静かなピアノとヴォーカル、重厚な
ハーモニー、それに火を噴くようなロックギターのソロは、『
クイーン』に影響を与えたかもしれない。ブライアン・メイが
ファンの一人だったのだから。モーガン・バンドは
マーキークラブで最後のコンサートを行った後、解散した。
ティムはグラフィック・デザイナーになった。モーリスは現在、
アート関係でマネージメントの仕事をしている。モーガンは、
モット・ザ・フープルの仕事を見つけ、全米ツアーに旅立った。
ボブは他のバンドでプレーしていたが、悲惨なことに、30代半
ばで交通事故のため亡くなった。駐車中の車のドアが急に開
いたため、通りかかったボブのオートバイがドアに衝突
してしまったのである。